文部科学省は10月2日、宇宙ごみを減らす技術を開発する3社への予算追加配分を発表した。対象は、中小企業イノベーション創出推進事業の宇宙分野で支援するアストロスケール、Pale Blue、BULL。外部有識者による臨時の審査で、書面とプレゼンテーションを通じて事業計画を評価した。
公表されたフェーズ2の追加額は、アストロスケールが2.5億円、BULLが2.6億円。文科省は3社への追加配分を決めたと説明する一方、別添資料で金額を示したのは、この2社のフェーズ2分だ。フェーズ3の追加額は、その段階へ移るための審査結果とともに公表する。今回の数字だけを3社への追加支援の総額として扱うことはできない。
3社の事業は、宇宙ごみを減らす工程が異なる。アストロスケールは大型衛星の近くで撮像し、状態を診断するミッションに取り組む。Pale Blueは衛星の軌道離脱や衝突回避に使う小型の推進装置を開発する。BULLは、衛星などが宇宙ごみとして残るのを防ぐため、軌道離脱を早める装置を開発する。対象を調べる技術、衛星を動かす技術、軌道から退かせる技術を並行して育てる支援だ。
今回決まったのは、開発・実証の事業計画に対する資金の追加である。装置が実用化されたことや、宇宙ごみの除去が実施されたことを示す発表ではない。支援の効果を見るには、予算の増額に加えて、各社の実証がどの段階まで進むかを追う必要がある。